7:名無しNIPPER[saga]
2017/10/05(木) 03:58:28.13 ID:iojGYRpa0
原始を捨て、安全概念も介さず、ただ恐怖であるから肯定する。それは可能なはずだった。でなければ、安全を前提にしたところで、恐怖を楽しむことなんてそもそもできないことになる。
狂気的狂気は恐怖をそれ自体で志向する。しかも、その結果は持続可能な破滅であり、常に恐怖が再生産されるような体制を望む。
狂気的狂気にとって最も恐怖すべき事態は恐怖そのものが円滑に生じなくなること。死亡などに準ずる完全なる破滅は望まない、なぜなら死ねば恐怖がなくなるから。
朝潮ちゃんにとって目指すべき場所はもはや告白が成功して関係が成就する安寧ではなく、常に拒絶の意志が示されるだろう恐怖が持続するようなところだった。
妹の合理的狂気に基づいた些か獣的である愛を超越する、狂気的狂気に基づくより「人間的」に洗練された愛に至ったのだと朝潮ちゃんは自覚した。
問題は朝潮ちゃんの望む世界はどういうデザインになるかだった。
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