【安価・コンマ】幻想的な世界を探険家が行くようです【オリジナル?】
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47: ◆nN35Xsj1FM[saga]
2017/10/01(日) 21:05:07.66 ID:pckQcl9G0
「ようこそ、探険家ギルド『連邦』支部へ。ご用件は何でしょうか?」
目に入ったのは、随分殺風景な部屋だった。
一つだけ据えられた高級そうな木製の机と、部屋の隅の階段以外には、何も置かれていない。
妙にピカピカとした石材の様な床は、うっすらと白い光を照り返していた。
そんな無機質な部屋に面食らったアルジールに声をかけてきたのは、例の高級机で、筆を取って何かを書いていた、一人の女性だった。
白い肌、豊かな金髪、ガラスの様な瞳、そして整った顔立ち。
美しいと思う一方、何故か、その姿からは、生気が感じられなかった。
「あ……と。今日此処に来ると手紙を出した、アルジールです」
戸惑いながらも返事をするアルジールに、女性は、暫く顎に手を当て思案する素振りを見せた後、軽く頷いた。
「はい、確かに。一ヶ月ほど前に、南部の村から届いていますね」
そして、ゆっくりと立ち上がった女性は、つかつかと、踵の高い見慣れない靴で床に音を響かせながら近づき、アルジールの前に立った。
少しの沈黙。一体何事か、とまた戸惑うアルジールに向けて、女性は、無表情のまま、手を差し出した。
「ようこそ、アルジールさん。新たなる探険家様。当支部の運営を担当する、『管理者』と申します。どうぞ、宜しくお願い致します」
「あ……はい。よろしくお願いします」
おずおずと手を差し出すアルジール。
ただの挨拶だったと気付き、そして相手が、このギルドの偉い人だとも気付き、驚きながらも、管理者と名乗った女性の手を握った。
何故か、その手は、陶器の様な肌触りで、人肌よりも冷たかった。


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