【安価・コンマ】幻想的な世界を探険家が行くようです【オリジナル?】
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◆nN35Xsj1FM
[saga]
2017/10/13(金) 22:21:06.52 ID:t/S/PhQg0
「とは言っても、そう珍しいものではない。私自身も、父親が探険家だったのさ」
「昔から、彼は多くの探険をし、多くの物を見つけ、多くの事を書き記した。無論、人の知識を得ることにも貪欲だった」
「その蓄積が、私の家には山のように積み上がっていた訳だが。それを見る内に、影響されて……といったところさ」
「そうだったんですか……」
彼の語ったのは、アルジールの理由に、極似通ったものだった。
こういう理由で始める事って、案外多いのかしらん……と、彼女がぼんやり思っていると、バックスは、言葉を続ける。
「意外かもしれないが、この家業は、親の跡を子が継ぐ事が珍しくない」
「そもそも、全くのゼロから探険家を志す者の方が、圧倒的に少数派だ。何しろ、未知の領域を踏破していく、とても危険な職だから」
「だが、もし一人がそうして探険家となると、縁者が続いて探険家になる可能性が高まる。何故か分かるかね?」
「えっと……探険の話を聞かされて、興味が出るから?」
「探険の話を聞かされて、というのは間違っていない。しかし、興味をひかれる以上に、それは『ノウハウの継承』になる」
「ノウハウ……」
「つまり、探険家としての経験の一部を、体験談として引き継げるわけだ。こうすると、探険家としての活動中に、無為に生命を落とす可能性が下がる」
「危険を回避出来るなら、探険家という職業は、とても稼ぎの良いものと言える。君も、旧世界の遺物の価値は知っているだろう?」
「はい。確かに、モノによっては凄い値段が付くみたいで……」
「となれば、一攫千金を狙う人間が、これに倣う可能性が高まる。こうして、探険家を担う人間はどんどん増えていく、という訳だ」
「成る程……」
その後、彼女は、探険家という職に纏わる彼の過去について、幾つかの話を聞くことが出来た。
今の今まで、終ぞ姉から聞くことの出来なかった、探険家についての知識。
これを知れば、姉に近づくことが出来るだろうか。バックスの話を聞きながら、彼女はそう思った。
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