【安価・コンマ】幻想的な世界を探険家が行くようです【オリジナル?】
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302: ◆nN35Xsj1FM[saga]
2017/10/13(金) 22:34:58.70 ID:t/S/PhQg0
……気がつけば、空が白み始めている。
アルジールは、自分が随分長い間バックスと語らっていた事に気づいた。

「あの、お話、有難うございました。とても勉強になりました」
「何、私も、久々にこうして楽しい時間を過ごせた。礼を言うよ」

微かに、口の端を上げるバックス。皺が刻まれ始めたその顔は、少しだけ、笑っているようだった。

「これからも、何処かで会うことがあるかもしれない。その時には、またこうして語らえればいいな」
「はい。また、その日が来たのなら」

それからふと、彼はかがみ込むと、自身の履く靴から、一つの鋲を取り外した。
立ち上がると、彼はアルジールの手を取り、その中に鋲を握らせる。

「危難無き旅路を願って、泡沫の縁を此処に結ぶ。君の未来に、幸あらんことを」

幸せを祈るまじない。昔話で見た、古めかしい験担ぎだった。
どうやら、彼が信心深いというのは本当らしい、と思い、アルジールは微笑した。

「有難うございます。貴方の未来にも、幸せがありますように」



イーゼル・バックスと知り合った。
好感度が上がった。67→70


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