11: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/09/29(金) 17:54:53.31 ID:4lJng8t70
ゴロウは自分の中で「何が悪かったのか」と自問自答していた。他の生徒の勝負は見ていなかった。そうして1日が終わった。
ゴロウは充実した1日を過ごせたと思った。いい経験だ。いつか絶対倒してやる。心に誓った。
もう日が暮れていた。帰り道、ゴロウは忘れ物をしたことに気が付いた。
スクール前に戻ると、誰かが話していた。彼はとっさに建物の陰に隠れた。
誰だろう。もう夏期講習は解散したはずだ。
ゴロウは耳を澄ませた。
「キミには才能がある。これは名刺だ。よかったら、後で連絡をしてくれ」
間違いなくヒカルの声だった。どうやら誰かに話しかけているらしい。ヒカルは興奮している様子だった。
「ありがとうございます。そう言われると自信になります」
ゴロウは相手の声がすぐにわかった。ショックを受けた。足元が揺れた。
「それじゃあね、コトネちゃん」
「ええ」
「正直に言えば、この学校でジムリーダー以上になれるとしたらキミしかいないよ」
ゴロウは気が付けば走っていた。
家に帰るとベッドに潜り込んだ。涙があふれた。
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