【ガルパン】好きな食べ物の少し長い話。
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38: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:24:16.78 ID:+cGpxNUR0
「好きな食べ物の長い話。」


39: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:26:24.45 ID:+cGpxNUR0
【丸山紗希編】

辺り一面の草原に、僅かな肌寒さを含んだ風が通り抜ける。
夏も終わりに向かっているのだと感じた。

以下略 AAS



40: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:30:17.75 ID:+cGpxNUR0
もう一人の装填手である宇津木は通信手も兼ねているので何時でも忙しない。
だが私は装填専門なので、現状は実に暇である。
少なくとも、物思いに耽る時間がある。

声には出さない。
以下略 AAS



41: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:33:17.92 ID:+cGpxNUR0
安物でも構わない。
今、私が欲しているのは好物ではない。
好物を口にするという行為だ。

特に近頃は碌なものを食べていない。
以下略 AAS



42: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:35:24.58 ID:+cGpxNUR0
好みが渋いと言われる。
誉められているのか、小馬鹿にされているのか、判然としない。
どちらでもないのかも知れない。

只の反射で言っている場合もあるのだ。
以下略 AAS



43: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:37:52.79 ID:+cGpxNUR0
詰まる所、渋いとは何なのか。

良いのか悪いのか。
言葉としては誉め言葉の類なのであろうが、時折、どうにも誉められた気がしない事がある。
それは、渋いという言葉に微かな侮りの響きを感じ取っているからか。
以下略 AAS



44: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:40:36.37 ID:+cGpxNUR0
衝突するから響き、響くから無視できなくなる。
だから近頃は、渋いと言われるだけで条件反射のように内心うんざりしてしまう。
相手に一切の悪意が無いと分かっていても、私の意志に衝突するのだ。

私の意志。
以下略 AAS



45: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:43:15.02 ID:+cGpxNUR0
言い方は悪くなるが、私から感情表現を奪ったのは父である。
と言っても、虐待などの理由ではない。

父は、私が片親である事を私以上に気に掛け、何不自由無く育ててくれた。
本当に、何不自由無く。
以下略 AAS



46: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:46:11.86 ID:+cGpxNUR0
しかし何時までもその様な生活を続けられる筈も無い。
まあその気になれば、進学せず家に籠る人生もあったのかも知れない。
少なくとも父にはその気があった様に思う。
だから私は父の頭を冷やす目的もあって、父の手を離れ学園艦に乗った。

以下略 AAS



47: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:49:28.44 ID:+cGpxNUR0
まあ、それはそれである。
育ててくれた事には勿論感謝をしているが、父のお陰で現在に至るまで、私の感情表現は希薄なままだ。

もっと、主張する必要はあるかも知れない。
私の好みは渋くなんかないよ、普通だよ、と。
以下略 AAS



48: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/26(火) 00:51:42.86 ID:+cGpxNUR0
そんな友人達は、何やら喧々諤々と話し合っている。
作戦会議の様相であるが、要するに、如何すれば良いか分からないという様な意味の事を、口々に叫んでいるのだ。
山郷と大野の砲手二人も、遣り場の無い戦意を持て余している。

弾を込める装填手が暇なのだ。
以下略 AAS



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