334: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/12/09(日) 23:36:24.67 ID:SKk6W+iM0
「おーほっほっほっほっ、御機嫌よう! プロデューサーは劇場に帰ってまして――?」
劇場で過ごす人間にとってはお馴染みとなっている高笑い。
その行く手を遮るように事務室へ姿を現したのは、小さな紙袋を片手に提げた二階堂千鶴さんでした。
その登場に驚いたプロデューサーさんの歩みが止まります。
そうして、後を追いかけていた私も流れで彼の背中にぶつかって二人はそのまま床の上へ。
「……わたくしお邪魔だったかしら?」
まるで見てはいけないものを見てしまった貴婦人のように、
扉の陰へと戻っていく困り顔の千鶴さんへ私たちは揃って言いました。
「行っちゃダメですっ!」
「きちんと説明させてくださぁ〜いっ!!」
……ともあれ劇場におけるある日の一幕は、これでおしまいどっとはらい。
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