237: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/04/07(土) 04:08:01.71 ID:KtlsomHC0
二人とも普段の大人しい……そう、大人しい姿からは想像のできない過激な行動を取っているとも言えたのだが。
「プロデューサーさんも悪いんですよ?」
二人と共に部屋にいた、第三の少女が口を開く。
「美味しそうな匂いをプンプンさせながら私らの前に現れるもん。……それで襲われたって、なあ?」
「ええ、仕方ないです!」
「ふ、不幸な出会いと言いますか……」
「とにかくタイミングが悪すぎたんですね。牙がうずきよるんですわ」
そうして少女、横山奈緒は鋭く尖った二本の牙をその唇から覗かせると、
顔の青い君の傍へとしゃがみ込みニヤニヤ笑って言ったのだ。
「暴れたりしたらいけませんよ? ……私らの小腹満たしたってな♪」
吸血鬼少女たちの口が開く。君は痛みに思わず顔を歪める。
チュッ、チュッ、チュッと口付けの音が重なりあい、朦朧とする意識の中、
君は全身から血が抜けていくことに奇妙な快感と多幸感を覚えてその身を震わせるのだった。
生命点を三点引き、まだ意識があるなら39へ。
もしも生命点が尽きたならば、己の運の悪さを恨みながら14へ行け。
【ゲームブック、『パニックシアター・ホラ一発』より抜粋】
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