ミリオンデイズ
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21: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/26(火) 19:05:25.62 ID:emHVEdn80
===3.
ステージ上、激しくかき鳴らされるギター。
うねる音楽の律動が、聴衆の心を掴んで盛り上げる。

『皆さん! 最後まで超☆ROCKな姿勢で行きましょうっ!』

ギター演者の呼びかけに、オーディエンスの熱気も最高潮。

褐色の肌、金髪碧眼の少女がしゃにむにドラムを叩く横では、ボーカル担当が見事なエアギターを披露して。
そんな三人の自由奔放(ロック)な演奏をまとめるのは、ベースの綺麗なお姉さん。

「はぁ〜……。なまら迫力があるんだねぇ」

その様子を――正確には、大画面テレビに映し出されたライブ映像の模様だが――前にして、
木下ひなたはひたすら感心した様子で頷き続けるのであった。

ここは765劇場資料室。

最も資料室というのは名ばかりで、普段はライブラリに保管されているドラマや映画、
そしてひなたが見ているようなイベント映像をアイドルたちが鑑賞するのに使われている部屋だったが。

「ヒナ、随分のめり込んでるな」

演奏に合わせて体を前後に揺らし揺らし。
リズムに乗っているひなたに声をかけた、赤髪の少女の名はジュリア。

ロックシンガーになるハズが、自身の勘違いからアイドル事務所に拾われてしまったという
実にロック(おっちょこちょい)な経歴の持ち主である。

そんな彼女はひなたの座るソファの横に、パイプ椅子を置いて座っていた。
ちょうど背もたれを自分の前にして、椅子にまたがるような格好だ。



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