ミリオンデイズ
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122: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/11/21(火) 12:43:09.65 ID:xpLIx66g0

「たまにはね、プロデューサーも男らしいトコ見せなさいよ!」

「なんスかそれ? 普段の俺は男らしくないみたいな言い方して」

「そうね、どっちかと言うと親父くさい?」

「莉緒まで言うか!?」

「やだ! その歳でもう加齢臭?」

「おい嬢ちゃん、俺よりアンタの方が上だかんな?」

瞬間、莉緒の腕をバッと振りほどきこのみがその場に立ち上がった。
それから彼女は足取りも危うげにプロデューサーの傍まで移動して。

「ねぇ、抱っこ」

「はぁっ!?」

「女の子はお姫様なんでしょー? お姫様だっこ、しーろっ! しーろっ!!」

「こんな酒臭いお姫様がいるもんか!!」

「なによう!」

「やるかっ!?」

「ほら――」

「高い高ーい!!」

息もぴったりこのみの体を持ち上げると、プロデューサーはそのまま彼女を肩車。

「見て莉緒ちゃん! これぞ無敵!」

「上出来!!」

「超!」

「合体っ!!」

「おお〜……!!」

ポーズを決めた二人に向け、パチパチパチと莉緒の拍手が木霊する。

「しかしあれね……まだいけるわ!」

「と、言うと?」

「両手が空いてるんだから、まだまだ余裕があるハズよ!」

「つまり、サポートメカの出番ですね!」

そうして二人は目の前の、莉緒を指さし言ったのだ!

「今こそ男を見せる時!」

「女は度胸! カモン莉緒ちゃん!」

「えっ、えぇ!? でもでもドコにどうやって……」

深夜も迫るたるき亭、常連だけが残る店内にて。
一部始終を眺めていた店主はカウンター席に座る旧知の男にサービスの味噌汁を差し出すと。

「いやぁ実に……若いと元気が余ってるね」

「う、うぅむ……あれはただ、悪酔いしてるだけじゃあないかなぁ?」

苦笑する高木社長の背後では、今まさにお姫様抱っこを敢行して崩れ落ちる若き三人の姿があったとか。


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