109: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/11/11(土) 09:33:50.10 ID:zjG9pEgO0
===14.
男、男の夢。タフでイケてるガイが一度は憧れる漢の夢。それはヒーロー。
イカス衣装なんてなくてもいい。ただ大切な何かを、誰かを、
その身をていして守ることのできる純粋な"カッコイイヤツ"になりたい。そのチャンスを、男はいつも探している。
例えばそう、ここに一人の青年がいる。彼はタフでもイケてもいないのだが、紛れもない一人の立派な男だった。
そして今、彼の眼前には助けを求めている者が――青年にとっては何ものにも代え難い大切な者が――
居た、要るのだ、必要としているのである。自身を窮地から救い出す、正にヒーローと言える存在を!
「て、天空橋さん。動いたりしちゃあだめですよ……!」
言って、青年は緊張から唾を飲み込んだ。ここは765劇場入り口前。
ちょっとした広場になっているこの場所で、今、アイドル天空橋朋花は自身の親衛隊とも言える
「天空騎士団」の面々によって物々しく包囲されていた。無論、青年もこの栄えある騎士団員の中の一人である。
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