川崎「あ……あたしと付き合ってくんない?」 八幡「!?」
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230: ◆hr9g98PXaA[sage]
2017/11/02(木) 00:02:03.74 ID:Ea+ObaJfO


 攻撃と回避の回転数を限界まで上げる。意識が飛びそうになるほどの集中のなか、斬ることと避けることのみを頭に浮かべ動き続ける。


「焦らないで比企谷くん!」


 思考を捨てた。いや、考えられなくなった。

 己が原因で多くの人が死に至る。その事実が恐ろしく、身を押し潰そうとする重圧を打ち砕くべく無心で剣を振るっていた。


 俺が対象の正面に斬りかかったときだった。

 不意に、メンシュハイトの口元がほんの僅か緩む。


 咄嗟に後方へ飛ぶが、メンシュハイトは踏み込んできた。


「──テメェ……謀ったな!!」


 待っていたのだろう。俺を確実に仕留められる「その時」を。

 注意力を欠いた俺はついにその時を現実にしてしまった。


 無邪気な笑顔が近づいてくる。


 鬱陶しい蝿をようやく仕留められるというような、悪意のない笑顔。


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