白望「古参、新顔、ニューフェイス」
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43: ◆Xk..svTef9j1[saga]
2017/09/25(月) 19:24:29.79 ID:AUPcYDZ90

豊音「うりうり〜」

「グルル……グル、フニャ」

豊音「あ、鳴いた。ここがいいんだねー?」

「ミャウ……」

 喉、額、背中と忙しなく撫で回す豊音。

 その手つきは激しく、遠慮がない。

 どうも人に馴れている猫のようだけど、これでは構いすぎてどこかに行ってしまわないか心配になる。

 そうなる前に、私も一撫でしておきたい。

胡桃「豊音、そんなにやったら逃げちゃわない?」

豊音「んー。私もそう思ったんだけどー、この子は平気みたい」

胡桃「そうなの?」

 しゃがみ込み、豊音に身を任せる猫を見る。

「グルル……グルル……フガ、ミャウ」

胡桃「恍惚としてるね……ていうか、もうこれ興奮してるね」

豊音「ちょーかわいいよー」

 猫はもの凄い勢いで喉を鳴らしていた。

 激しく鳴らすあまり息が荒くなり、鼻がフガってしまっている。

 確かにこれなら大丈夫そう。逃げられたり引っ掻かれたりする心配はなさそう。

 喉元を攻める豊音と同時に、私はお腹を攻める。

 お腹を撫でられるのを嫌がる猫は多いけれど、この子は相変わらずうっとりとしたままだ。

 これはいよいよ懐っこい。外猫としては珍しいほどに。



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