7: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:40:49.73 ID:n8F8dLyB0
一ノ瀬志希は不思議な機械を片手に、事務所を探索していた。
見かけた二宮飛鳥が問いかける。
「天才娘。さっきから何をしているんだ。あとその機械はなんだ?」
飛鳥の疑問に志希は歩みを止めることなく返答する。
「これは部屋の匂い成分を調べる機械だよ。晶葉ちゃんに頼んで作ってもらったんだー」
予想外すぎる答えがきて、飛鳥はさらに混乱する。
「匂い成分を調べる機械なんて、キミには一番必要がない道具だろう?自慢の鼻で全部わかるくせに」
そう言われることもわかっていたようで、志希はにゃははと笑う。
「晶葉ちゃんも借りた時にビックリしてたよ。うん、実際この機械が教えてくれる匂い成分表とあたしの感覚は完全に一致したしー」
機械の分析と一致するというのは、本来異常なことだが、それが彼女だとわかっているので飛鳥は話を進める。
「それで?キミは自分の鼻が機械に劣らないと確かめたかったのか?それとも晶葉の技術がキミに劣らないのを知りたかったのかい?」
どちらかと言えば後者だろうか、と考える飛鳥だったが。
「んー、強いて言うなら前者?もしかしたらあたしの鼻がおかしくなったんじゃないかって思ってね」
「キミの鼻はもとからおかしいじゃないか。もっとも何をもって普通かそうでないかを定めるかは……なんだって!?」
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