5: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:38:18.32 ID:n8F8dLyB0
凛が未央を睨んで黙らせた隣で、衣装を漁っていた卯月の手が止まった。
「……あれ?」
「どうかした卯月?」
「あ、いえ大したことじゃないんですけど。ただ、あの服がないなって」
「あの服って?」
こちらを窺う二人に、卯月は自分の中にある違和感を伝えた。
「メイド服がないんです。前にお仕事で着た時にプロデューサーさんが言ってたんですけど、コスプレの定番なんですよね?」
卯月の言葉を聞いた二人は顔を見合わせ、一緒になってクローゼットを探したが、卯月の言う通りちひろのコスプレ衣装の中にメイド服は一着もなかった。
「たまたまじゃない?」
「あ、それか自分の家に置いてあるのかもよ」
凛と未央はメイド服がないことに違和感はあまりないようだった。
「そうでしょうか」
二人の言葉に頷きながらも、卯月は違和感を拭えずにいた。
ちひろのメイド服がないことではない。
この事務所にメイド服がないことが、とても不自然に思えて仕方なかった。
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