10: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:44:22.84 ID:n8F8dLyB0
「貴女に関するデータとして収集はしているわよ。……はい、これね」
開いたページにはウサちゃんロボの作成理由やスペックについて記されている。
「おい、設計図まで載ってるじゃないか」
「見えるところにデータがあったのよ」
得意げに笑うマキノに呆れながらも「悪用はするなよ」とだけ言って、晶葉はページを目で追う。
だがページの最後まで読み終えても晶葉の疑問は拭えていないらしい。
晶葉の疑問、それが何かマキノは知りたくなった。
「ウサちゃんロボで何か気になることがあるのかしら」
「ああ。さっきウサちゃんロボを見て疑問に思ったんだ。……何故私はウサちゃんロボを作ったのか」
晶葉の言葉に、マキノは開いたままのウサちゃんロボに関するページを指差す。
「何故って。ここに書いてある通り、ライブのバックダンサー役のためでしょう?今では他の機能も追加されてよく皆の手伝いをしているけど」
何を言っているんだ、と呆れるマキノに晶葉は首を振った。
「ああ、目的はそれで合ってる。問題はなぜ『お月見ウサちゃんロボ』なのかということだ」
「どういうこと?」
マキノの疑問に晶葉は言葉を探し、答える。
「何と言えばいいか。ウサちゃんロボのデザインが、私が作ったにしてはアイドルらしすぎるんだ。今の私ならともかく、当時のまだアイドルになったばかりの私に思いつくデザインではない」
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