1: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:13:33.66 ID:7RDyd5GI0
俺には幼いころから付き合いがある友達がいる。同じ小学校、同じ中学、そして同じ高校に通い、今に至る。
俺とそいつ……□□は、時には笑い合い、時にはケンカを繰り返しながら、この十年ほどを一緒に生きてきた。
だけど俺にはそいつにずっと隠してきたことがある。それは……
「××くん。今日の帰り、ダーツでもやらない?」
「ああ、いいぜ。負けた方が明日の昼飯おごりな」
俺はこうやって表向きは□□と普通に接しながら、コイツへの恋心を抑えるのに必死だということだ。
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2: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:15:25.33 ID:7RDyd5GI0
「よし! 10点のトリプルだから30点だ!」
地元の駅近くにあるゲームセンターでダーツをプレイすることになったが、正直言って俺はあまり集中できていなかった。
なぜなら友達であり、同性であるはずの□□にすっかり見惚れていたからだ。
こいつは男の中では小柄ではあるが、中学の頃に運動部に入っていた。
3: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:16:40.97 ID:7RDyd5GI0
結局この日のダーツで俺は惨敗し、明日の昼飯をおごることになった。
「あー、今日も楽しかったなー」
日が沈みかけた帰り道、□□は大きく伸びをしながら笑顔を浮かべる。
4: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:18:01.28 ID:7RDyd5GI0
そして数十分後、俺は□□と別れて自宅に到着した。
「ただいまー……」
5: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:20:01.66 ID:7RDyd5GI0
「うう、今日もお前は可愛かったなあ……」
俺は壁に貼りつけてある『□□たち』に頬ずりをしながらつぶやく。こんな行為ができるのも、一人暮らしならではだ。
中学を卒業する間際、俺のあいつへの恋心は既に限界を迎えていた。
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