2: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2017/09/18(月) 21:15:25.33 ID:7RDyd5GI0
「よし! 10点のトリプルだから30点だ!」
地元の駅近くにあるゲームセンターでダーツをプレイすることになったが、正直言って俺はあまり集中できていなかった。
なぜなら友達であり、同性であるはずの□□にすっかり見惚れていたからだ。
こいつは男の中では小柄ではあるが、中学の頃に運動部に入っていた。
だから捲り上げた袖の下には、白くて僅かな硬さを思わせる腕があり、それが美しさを感じさせる。
少し伸ばしていると言う髪は、母親の言いつけで大切にしているらしく、染めることなく黒く艶やかな状態を保っている。
そして俺を一番魅了しているのは、腕と同じく白い肌と、大きく特徴的な目だった。
こいつが照れたり、泣いている時にその白い顔が赤く色づいているのを見て、俺の心が大きく動揺したのは一度や二度じゃない。
そして今も、□□はダーツで高得点を取ったのが嬉しかったのか、顔を赤く染めて俺にしかわからない色気を出していた。
「……? ××くん、どうしたの? そっちの番だよ?」
「あ、ああ。ボーッとしてたよ」
「はは、僕があまりに調子いいから、うろたえちゃった? この分だと明日のお昼は××くんのおごりだね」
「言ってくれるじゃねえか」
表面ではいつもの調子でいたものの、うろたえていたのは事実である。
ただしその理由は□□のダーツの腕ではなく、彼本人ではあるが。
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