5:名無しNIPPER[saga]
2017/09/17(日) 00:03:49.98 ID:WGoPFWnk0
「どうしたんだ奈緒?そんなに急いで」
現実のPさんの声は夢とは違って少しとぼけていて、頼りなかった。でも、それ以上に暖かくて、心の底から安心出来る声だった。安心のあまり膝から力が抜けて床にへたりこんでしまう。
「おい、大丈夫か奈緒!?」
突然床に倒れ込んだアタシを見て、Pさんが慌ててこちらへ向かってきた。
そのことになぜかアタシの心はときめいてる。Pさんに迷惑をかけているのはわかるけど、それ以上にPさんがアタシのことを心配してくれていることに喜びを感じている自分がいる。一週間ぶりにPさんがアタシに構ってくれたんだ…。
おっと、感傷に浸ってる場合じゃないな。ひとまず大丈夫だってPさんに伝えなきゃな。そう思って口を開こうとしても開かない。そういえばなんだか体も重いような…。次の瞬間、突然アタシの視界は黒一色に染まった。そして意識もPさんのアタシを呼ぶ声を聴きながら、ゆっくりと沈み込んでいった。
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