高垣楓「だらだら。ただ貴方と重なって」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:30:29.79 ID:dfAozWXTO
「……ん、ふふ」


 じゅぽん、と最後に大きな音を立てて。その後に一度だけ、先端へキスを降らせて。そうして離れる。

 それまでずっと口の中へと含んでいたそれ……どろどろに汚れて濡れた、もうすっかり縮んでしまっているそれを解いて放す。


「プロデューサー」

「はい……?」

「えーい」


 ぴょん、と飛び付く。寝かせていた身体を跳ねさせて、晒されたそのプロデューサーの腕へと。

 逸る気持ちを胸に抱いて、飛び掛かるようになりながら。


「……」

「……」

「……ずりずり」


 と、いうのが思い描いていた理想だったのだけど。でも私の身体はすっかりぐったり溶けてしまっていて。だから頭の中でのように飛び付くことは叶わず、ずりずりと下に敷かれたシーツを引き摺りながら這い進む。

 進みながらも逸らさず見つめ続けている先……プロデューサーの瞳が、ちゃんと私のことを見ていてくれているのを確かめながら。ゆっくり、少しずつ。


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