七尾百合子「文学少女は純情って事になりませんかね?!」
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55: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/09/20(水) 19:29:57.94 ID:DzkQIvyRO





 雨の中、百合子が持ってきてくれた傘を差して屋上に立つ。
 俺と少し距離を取って、百合子も傘を差している。
 なかなか百合子は口を開かない。
 雨は、強くなる一方だ。

「……ありがとな、百合子。傘持って来てくれて」

「……私は、プロデューサーさんの……」

 また俯いて、沈黙してしまう。
 雨音と道路を走る車の音以外何も聞こえない。
 傘を差しているのに、ズボンはびちゃびちゃだ。
 でも、なぜかそんな沈黙も心地良いと感じてしまう。

「……昨日は、本当にすみませんでした。私、プロデューサーさんの優しさに漬け込むみたいなことを……」

「まぁ元々眠かったからさ。仮眠取れて良かったよ」

「本当は、色々と考えていたんです。なのに……結局、私は何もできませんでした」

 それは良かった。
 いや本当に。





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