輿水幸子「ボクのなつやすみ」
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8:名無しNIPPER[saga]
2017/09/11(月) 17:34:36.58 ID:4sMggCAno
そこで幸子が最初に取り掛かったのは家事のお手伝いであった。

帰郷して二日目、幸子は夕飯の支度をしている祖母と母の元へ行き、意気揚々と「ボクも手伝いますよ!」と宣言した。

以前、とあるテレビ番組向けに特訓したこともあり、調理には自信があったのである。

ところがその日の夕食は手巻き寿司で、幸子ができる事と言ったら皿を用意するか料理を運ぶくらいのものだった。
手伝いは手伝いだけれども思っていたのと違う、と幸子は腹の中で悔しがった。

一方、幸子のそんな魂胆などまるで知らない家族は、幸子がみずから手伝いを申し出たことに大変感激し、手巻き寿司の上等なネタをみんな幸子の皿へ盛り付けてやった。


食後、幸子はこれまでに経験したことのないほど大量の寿司を胃に詰め込まされ、畳の上で身動きが取れなくなっていた。
網戸から吹いてくる涼しい夜風を浴びながら、「今日はもうお手伝いはいいや……」と半ば放心ぎみに呟き、そうして外にさざめいている虫たちの鳴き声にぼんやり聞き入っていると、いつの間にか心地良い眠りの中に沈んでいた。……


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