輿水幸子「ボクのなつやすみ」
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33:名無しNIPPER[saga]
2017/09/11(月) 18:04:03.51 ID:4sMggCAno
幸子が祖父母の家へ泊まりにきてから六日目、珍しく朝から雨が降った。

父はその日、村の役員たちと納涼会を企画していたらしく、幸子と雪美も誘ってバーベキューをする予定だったのだが、天気予報を見てがっくり肩を落とした。

雨は夕方を過ぎて更に強まり、明日まで続くという予報だった。

しかし幸子はこれを機に『銀の匙』を全部読み終えてしまおうと考えていたのでさして残念とは思わなかった。
たまには家の中でゴロゴロする日があってもいい。

そうして居間に寝転がり悠々と本を読んでいると、土砂降りの窓の外を一瞬閃光が走った。
アッと思うが早いか、次の瞬間割れるような轟音が炸裂して大気を震わせた。
幸子は「フギャーッ」と猫のような叫び声をあげて丸まった。

耳をつんざくような恐ろしい雷鳴である。

幸子は頭を抱えてその場にうずくまりぷるぷると震えた。
元々雷は苦手な方だったが命の危険を感じるほどの雷鳴は未だかつて経験したことがなかった。

その後も山の方で立て続けに雷が落ち、それがあまりにも激しかったので幸子は家が壊れると思った。

幸子は半泣きで母の元にすがりつき、雷雲が去るまでずっと布団を被って耳を塞いでいた。
母はそんな幸子の背中をぽんぽん叩いてあやしてやるのだった。……


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