35: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/07(木) 21:32:50.38 ID:qeoTwk+V0
飼育員たちから代わるがわる感謝の言葉を述べられて、握手をせがまれているのは、自分がおそらく誰よりもよく知っているアイドル、その人であったからだ。
彼女はひとりひとりにいつも通りの笑顔で対しているが、その笑顔の内にある心は泣いているらしい。
それがプロデューサーにはよくわかった。
だから、思わず駆け寄った。
できるだけ、優しい声を意識して、その名を呼ぶ。
「まゆ」
その声を聞いて、佐久間まゆはすぐさま振り返った。
「プロデューサー……さん?」
すると、笑顔を貼りつけたその目から、ポロポロと涙が零れ始めた。
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