34: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/07(木) 21:32:15.40 ID:qeoTwk+V0
***
「あぁ! プレゼントが!」
プロデューサーは大慌てで、鞄を自分の体より高く掲げ、すごい勢いで突撃していく部隊の渦中で、必死にまゆへのプレゼントを守った。
高架橋に続く階段の中ほどで部隊の後方に合流していたプロデューサーは、猿周辺で何が起こっているか、全くわからないまま、突然の激流に巻き込まれたのである。
全てが通り過ぎた後、騒ぎの中心である猿から少し離れたところで、プロデューサーは「ふぅ」と安堵した。
目の前の道路を、軽トラックが走り去っていく。
そこへサーカスの支配人が近づいてくる。
「ご苦労様だった。おかげさまで、無事にアヤツを保護することができたよ。礼を言おう」
「いえ、僕は何もしてませんから」
「ほう、知らないのか」
「はい?」
「なら、今回の件の最大の功労者の元に案内しよう。キミも良く知っている方のはずだ」
支配人が何を言っているかわからないまま、プロデューサーはとりあえず連れられるままに、高架橋上の人だかりの中心に向かう。
そうしてそこで、自分の目を疑った。
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