31: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/07(木) 21:30:00.94 ID:qeoTwk+V0
***
「まゆのです!」
高架橋の上、その真ん中で、とうとう猿の前に立ちはだかったまゆは、息を切らせながらも大きな声で宣言した。
「いいですか、その紙袋は、プロデューサーのために用意した、まゆのものなんです。その中身は――」
「キィ……」
まゆの異様な迫力を前に、猿は恐怖を覚え始めていた。
「その中身は、プロデューサーのものなんです。返してください」
ゆっくりと、力のこもった声で猿に語りかける。
猿は高架橋の手すりに上り、臨戦態勢を取る。
「……お願いだから、返して」まゆの声がわずかに震えた。
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