92:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:59:41.10 ID:+EtVRVLso
櫻子「あれ……入るよ?」すっ
思い切って開けてみる。
向日葵の部屋にも……やはり明かりはついていなかった。
櫻子(えぇ……!?)
室内に静かに入ってみる。
なんだ、誰もいないじゃん……そう思って振り返ろうとした矢先、
櫻子「うわっ!!///」ぎゅっ
ぼすん!
背後から、何か柔らかい物がつっこんできて……私はそのままバランスを崩し、ベッドに押し倒された。
櫻子「ちょ、ちょっと! 向日葵!?///」ばたばた
「……ふふふふっ……///」
櫻子「!」
布団の海でもがいて、つっこんできた何者かを確認しようと振り返ると、聞き慣れた笑い声が耳に入ってきた。
向日葵「…………」
櫻子「あ……」
わかっていはいたけど……向日葵が、私の上に覆いかぶさっていた。
向日葵「……お帰りなさい、櫻子」
櫻子「……た、ただいま……」はぁはぁ
向日葵「…………」
櫻子「……あ、えっと……」
向日葵「ふふ、懐かしい……もう一回言ってみて? “ただいま” って」
櫻子「え……?」
向日葵「あなたが転校してきてくれたとき……学校で初めて言ってくれたんでしたわね。みんなの前で」
櫻子「!」
向日葵「ほら、もう一度言ってみてくださいな……」もぞ
櫻子「た、ただいま……?///」
向日葵「……おかえりなさい」にこっ
櫻子「どうしたの……? なんか雰囲気おかしいよ……?///」
向日葵「そう?」ずいっ
櫻子「ち、近いって……!」
向日葵「いいじゃない、私はあなたの彼女なんですから」
櫻子「!」
窓から差し込む月明かりを映す白い肌。
向日葵は……とても優しい顔をしていた。
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