65:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:39:06.92 ID:+EtVRVLso
〜
ちなつ「……元カノ、ってこと?」
向日葵「ど、どうなんでしょう。付き合ってはいないとは思いますけど……」
あかり「櫻子ちゃんは、今日は?」
向日葵「家にいると思いますわ。花子ちゃんが昨日ちょっと具合悪くなってしまって……撫子さんも出かけてしまったようなので、その看病ということで」
あかり「あらら……」
予想していなかったわけではないが、吉川さんたちのお家は、4人で住むには少々手狭な気がした。
しかし狭さで苦労しているという様子ではなさそうで、むしろ仲の良さがうかがえる。ふたつある部屋を姉妹同士でわけあっているのかと思ったら、カップル同士で分け合っていたのには驚いたが。
ちなつ「まあ櫻子ちゃんはすごく人に好かれやすいタイプだから……そりゃ一年も離れてたら、そういう仲のいい子はできちゃうよねー普通」
向日葵「ええ……」
あかり「向日葵ちゃんは知ってるの? その子のこと」
向日葵「全く知らないんですわ。そういう子がいるってこと自体、つい昨日知らされたので……」
ちなつ「いいんじゃないの? べつにそういう子がいたって。向日葵ちゃんが負けちゃうとは思えないもん」
向日葵「か、勝ち負けを気にしてるわけではなくて……! その、なんて言うんでしょうか……」
あかり「ただのお友達なんじゃないの?」
向日葵「でも、その子は櫻子に告白をしたらしいんですわ。櫻子は友達として関係を続けようとしたかったらしいんですけど、うまく断りきれずにそのまま逃げられてしまって……それで今の今まで、ちょこちょこ連絡を取り合ったりしていたようで……」
ちなつ「ええっ、二股……?」
向日葵「二股……というわけでもなさそうなんですの。櫻子は転校してから、その子に少し冷たく接するようになってしまったって……ひどいことをしてしまったと、泣いて自己嫌悪してましたわ」
あかり「ううん……複雑だねえ」
向日葵「…………」
赤座さんのお姉さん方は今日はお仕事がお休みで、一緒にデートにいってしまったらしい。
吉川さんたちは親身になって私の相談に乗ってくれているが、もしかしたら二人も今日はどこかに出かける予定だったのかもしれない。
くらげのようなキャラクターのクッションを抱いていた吉川さんは、しばらく目を閉じてうんうんと唸っていたが……突然顔をあげて、新鮮な顔で聞いてきた。
ちなつ「……向日葵ちゃん、今日何しにきたの?」
向日葵「えっ」
あかり「ち、ちなつちゃん!?」
ちなつ「いや、なんか深刻な相談をされるのかと思ったら、そこまでの修羅場じゃなさそうだったからさぁ」
向日葵「ま、まあそうですわね……」
あかり「修羅場だったら修羅場だったで困るけど……」
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