25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:11:15.88 ID:+EtVRVLso
向日葵「じゃあ逆に、あなたは何か夢とかありませんの? こういうことはあまり聞いたことなかったですけど」
櫻子「……こ、ここで言うの?」
向日葵「あら、ここじゃ言えないようなこと?」
櫻子「いや、いいけど……夢っていうか……」
向日葵「?」
櫻子「私はただ……向日葵と、一緒にいたいんだよ……///」かあっ
向日葵(あ……)
だんだんと陽が落ちてきて、暮れゆく空が赤く染まっていく。
夕陽に照らされる櫻子の顔は、いつもより何倍も増して可愛く思えた。
櫻子「だから、向日葵が何かになりたいって言ったら……私も同じのになりたい。どこに住みたいとかがあったら……私も同じところに住みたい」
向日葵「…………」
櫻子「向日葵と……ずっと一緒がいい」
向日葵「櫻子……」
勇気を振り絞って、一生懸命に気持ちを打ち明けてくれる櫻子。少しだけ声が震えていた。
私たちはなぜ毎回、こんな道端で告白をし合っているのだろう。もうすぐ家についてしまうという感覚がそうさせるのだろうか。
思えば小学生の頃も中学生の頃もこうやって、家に着く寸前が一番会話が弾んでいたような気がする。
あの番組面白いから見てね、とか。提出物を忘れないように、とか。いつものように喧嘩になるときも、数えきれないほどあったっけ。
それが今では、一生に何度と言えるかわからない、本気の告白をするまでになっている……なんだかおかしく思えてきた。
櫻子「な、なんで笑ってんの……///」
向日葵「ふふっ……いえいえ。可愛いなあと思って」
櫻子「ちょっと! 今すごい頑張って言ったんだよ!? もっと真剣に聞いてよ!」
向日葵「わかってますわ」ぽすっ
櫻子「っ……!」
櫻子の華奢な肩に顔をつけて身体をあずける
手の指を小さく絡め合って握りながら、耳元で言ってあげた。
向日葵「私も……櫻子と、同じ気持ちですから」
櫻子「ひ、向日葵……」
向日葵「将来つきたい職業とか、そういうのはまだわからないですけど……そういうのも含めて、櫻子と一緒に探していけたらいいなって、思います」
櫻子「!」
絡めた指を、しっかりと握りしめられた。
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