【ミリマス】瑞希「優しく触れて」未来「いいのかな」
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◆Xz5sQ/W/66
[saga]
2017/09/05(火) 23:43:25.21 ID:BR/KkC5P0
指示を出すのは瑞希の方だ。
未来は揃えた人差し指と中指を言われた通りに鎖骨のくぼみに押し当てると、
そのまま骨の上をなぞるように横へと動かした。
力加減を考えながら、シルクにも似た手触りの柔肌に指を滑らせる。
端から端まで丁寧に、ゆっくりと、指先の腹を押し付けじっくりと。
「瑞希ちゃん、痛くない? 丁度いい?」
訊けば、瑞希の肩がピクンと跳ねた。
いつの間にか背けた顔も元の位置に。
自らの首元を這う指先の動きに釘付けの、彼女が無言で否定する。
だが、それじゃあ未来に伝わらない。
彼女は人の顔色を読むのが苦手なのだ。
しっかりハッキリ言葉にして、態度で表さないと理解できない。
「気持ちいい? 上手にできてる? ……もうちょっと強めの方がいいのかな」
だから未来は質問する。答えを訊こうと問い詰める。
何より彼女は人一倍、与えられた役目をこなそうとするタイプの人間だ。
人の悩みを、まるで自分の悩みのように捉えて解決のために努力するタイプの人間なのだ。
それでなければほんの十数分ほど前のこと。
たまたまこの部屋で鉢合わせた瑞希から、「胸を大きくしたいんです」と悩みを打ち明けられた時、
「私も手伝う!」なんて言葉は彼女の口から出やしない。
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