41:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:00:22.51 ID:WUZ1iABd0
「……で、いつから見てたんだよ」
私はむすっとして不機嫌を装って聞く。
「ガヴちゃんがタプちゃんたちと別れたところからですね。てっきりおうちに帰るものだと思ってましたが、ルートが逸れたので千里眼で続けて見ていました」
「そんな前から……」
一気に全身の力が抜ける。私が苦悩しているあいだ、ずっと見てたのかよ……
「ごめんね!人間が見てるところだと地上に降りられなくて……チャンスを見計らってたら遅くなっちゃったの」
「おかげでガヴリールの情けない姿がばっちり見られたけどね!」
「お前っ…!今すぐ忘れさせてやるっ!」
むかつく顔で笑うサターニャを捕まえようと立ち上がるが、長いこと三角座りの状態だったから足が痺れてふらっとよろけてしまう。
「っと、大丈夫?」
三人に私の小さな体が支えられて、なんとか転ばずに済んだ。ゆっくりと立ち直らせてもらい、みんなと正面から向き合った。
「……ありがとな」
ぷいっと顔を横に向けつつ小さく礼を言うと、三人は一瞬顔を見合わせてから吹き出した。
「なんだよ、笑うことないじゃん!」
「だって、ガヴがそんなに素直になるなんて思ってもみなかったから……ふふっ」
「失礼な……今日は、いろいろあったんだよ」
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