龍崎薫「みんなー!ウミガメだよー!」市原仁奈「その5でごぜーます!」
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333: ◆Uziy.AhwOc
2017/09/10(日) 00:43:20.61 ID:4qzEZfjcO
その邂逅は、両者にとって全く異なるものだった。

男にとっては、ちょっと気になる女性がいたから観察していた、程度のことだろう。今はクローネ一筋だし、スカウトする余裕も無い。その後の予定に押されて、その女性に話しかけることもせずに去ってしまった。

だが彼女にとっては、それは後々まで引き摺る彼への不信のきっかけとなる。

彼女は公私を分けるタイプだった。プライベートを積極的に他人と共有したいとも思わない。彼女は張りつめた仕事の時間から解放され、一人静かにカフェでの時間を楽しんでいた。髪を下ろして、メイクも薄め。ゆったりとした服を着ていた。

彼がこちらを見ているのに気付いた時、彼女は礼儀正しい彼のこと、こちらに一言二言、挨拶くらいするだろうと思っていた。彼の時間に余裕があるなら、コーヒーの一杯でも奢ってやるか。だが彼はそのままそそくさと建物の向こうへ去ってしまった。

その時は、彼がこちらに気を遣ったのだろうか?という程度にしか思っていなかったが、後に彼の派閥の者の話から、クローネPが彼女のことに全く気づいていなかったと知ってしまう。


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