3: ◆a5k6MQnQtIgi[saga]
2017/08/30(水) 01:47:19.25 ID:d+zn+am9o
「えっと…スタジオは…ここですね」
このみは、カーナビの地図で示された場所にたどり着いた。
「そうみたいね」
依頼を受けたブランドについて調べてみたが、ネットには見つからず、結局謎のままであった。
しかし、もしこれが新規のブランドで、765プロの名前を売りに出すことができたら、他のシアター組にも仕事の依頼が来るかもしれない。
そう考え、他の仕事をおして、この日はプロデューサーも同伴してきたのだった。
スタジオに入ると、セットを組んでいる途中のようだった。
「おはようございます。765プロから参りました、Pです」
「おはようございます。同じく765プロ所属の、馬場このみです。本日はよろしくお願いします。」
挨拶をすると、カメラマンと打ち合わせをしていた、若い女性がこちらに来た。
「おはようございます。」
電話で聞きた声だった。
「先日は急いでいましたもので、急なオファーですみません。えっと、このみちゃんだよね?挨拶できてえらいね、今日はよろしくね!」
「こ、このみ…ちゃん…」
このみの顔がひきつった。
「今回の撮影は、まだ公に発表はされてないんですけど、なんと、大手会社のXXと、有名なファッションデザイナーの協力で新たなキッズブランドを立ち上げることに、なったんですよ!コンセプトは、キュートに、そしてカラフルに!」
このみは、呆然としてその担当者の話を聞いていた。
「まだ公にするわけにもいかない企画で、オーディションとかもできなくて…そんなときに、765プロさんのアイドルに適役な子がいて!」
なんとなく事情を察したプロデューサーは、おかしくて笑いをこらえるのに必死だった。
「じゃあこのみちゃん、控え室に、かわいい服があるから、お姉さんと一緒に着替えにいこっか」
「か、かわいい…」
そう言って、二人は控え室に向かっていった。
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