荒木比奈「なぜ私がプロデューサーを避けるのか」
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14: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/08/31(木) 02:07:30.47 ID:IdirkYgi0
食べ終えたあとの容器とスプーンを受け取り、スポーツドリンクの入ったコップを手渡す。のどを鳴らしてスポーツドリンクを飲む様を見ると、やはりキツかったみたいで。一気飲みに近い形で飲み干した。
「…ごちそうさま、ありがとう」
「いえいえ、まだ他にご要望はないっスか?」
コップを受け取りながら二回目の質問を投げかける。
「着替えと…タオルを持ってきてくれないかな?」
「分かりました」
彼もお願いすることに慣れてきたのか、さっきまでよりもあっさりとしてほしいことを教えてくれた。カップをゴミ箱に、コップとスプーンを台所に持って行き、タオルと衣服のあるタンスへ向かった。
しかしここで想定外のことが。いや、衣服が見つからなかったことじゃなくて、というかそれ以外のものが見つかったというか何というか。
「あ…」
タオルを一枚取り出すと、その下から本が、大人になってからでしか買えないような本が、顔を見せた。
「あちゃぁ…」
見てしまった。見つけてしまった。
とても大きな罪悪感が、私にやってきた。
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