341: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/10/04(水) 22:55:59.65 ID:MPbYTksVO
「……あ、あれ?私、なんで事務所に……?」
私の口が、勝手に動きました。
「どうしたんだ?卯月。何かあったか?」
「……いえ!大丈夫です!」
……え?ど、どう言うことですか?!
急いで頭をまわそうにも、別の思考に邪魔されました。
唐突に、全く違う言葉と思いが頭に流れ込んできたんです。
『結局、頼っちゃったんですね。でも、これからは本当に自分の力で頑張りますから!』と。
……嘘、ですよね?
私、自分で決意したつもりだったのに……
自分で覚悟を決めて、自分の言葉で伝えたつもりだったのに……
私は、押し付けられた側の……!
『それに、本当に今回は自分で決めた事ですから!もしかしたら、もう一人の私が力を貸してくれたんでしょうか?なら、もう大丈夫です!』
ねぇ!
私の頑張りは、全部作られたものだったんですか?!
私の決意は、全部押し付けられたものだったんですか?!
私は……!
『そろそろ、凛ちゃんと未央ちゃんも来ますよね。明日はライブですから!いつも以上に気をつけて通しのレッスンをしなきゃいけません!島村卯月、頑張ります!』
届いてよ……!
ねぇ、私!
私が少しでも『もう一人の自分がやってくれたら』なんて考えたら。
それだけで……!
少しずつ、自分の意識が薄れてきました。
体も、自分の意思では動きません。
プロデューサーさんとお話しをする私は。
とても、幸せそうで。
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