100:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 00:36:30.12 ID:gRyzT9wx0
都が薬を取り出すのを見て、当然頼子は止めにかかる。
しかし、その前に、気がついた。
昨日、見せてもらった時と比べて、間違いなく……、減っている。
「都ちゃん、昨日、話をしたときには残り2個だったはずです。もう1つはどこへいったんですか」
「……いえ、不注意で落としてしまい」
「ウソです。……今日、既に服用したんですよね?」
「……」
「それなら、余計に使わせるわけにはいきません」
「で、ですが! 頼子さんの大事な……!」
「大丈夫です。衣装も、装飾品も、いつかは壊れます。今、事務所から替えの衣装を届けてもらっています。間に合わないとは思いますが、その衣装でなんとか」
「ダメです!!!」
突然の大きな声に、思わず頼子も驚く
「だって、頼子さん、今日に向けてずっと、ずーっと、頑張ってきたじゃないですか! レッスンも、衣装合わせも、一生懸命に!」
「……都ちゃん」
「だから、許せません……、そんな努力をあざ笑う犯人を……!」
「で、ですが、落ち着いてください……!」
「大丈夫です。100%覚めないとは書いてありませんし。このままじゃ、私なんかにはどうせ……」
「み、都ちゃんは、そんな薬なんてなくても名探偵のはずです」
「いいえ、言ったじゃないですか……。私は名探偵なんかじゃないんです。私は普通の女の子で、事件解決は全部この薬のおかげ」
「そんなこと……」
「怖いんです」
「え?」
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