北の果てで
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92:名無しNIPPER[saga]
2018/03/19(月) 19:48:55.65 ID:CScGkMtA0
3人を執務室まで連れてくると、二人の姿が見えず、Верныйが1人で暖炉の前で座り込み火掻き棒で中の薪を弄っていた。

「Верный、他の二人はどうしたんだ?」

「入渠設備の掃除に行ったよ。私たちは暇だからね」

後ろにいる3人をВерныйが視認すると火掻き棒を直し、外していた帽子をもって立ち上がった。そのまま扉から出ていこうとする。

「そうだ司令官、少し雪風を借りていくよ」

「ああ分かった、雪風も俺と居るより同じ艦娘と一緒の方が良さそうだしな。名簿には最低でも名前があれば十分だ」

「ありがとう。それじゃあ雪風、行こう」

「え、あ…うん…」

手を力強く握って雪風を連れていった。とりあえず椅子に座り名簿を取り出す。

「何か記載しておいてほしいことはあるか?」

「私は特に無い、酒匂は何かあるか?」

酒匂は長門の言葉に対して首を横に振っていた。それほど話したくないのだろうか、そう考えると少し傷つく。

「これでよし、さてこの鎮守府だが特に何もしないで良い。と言うよりは何もできないが正しいな」

「どういうことだ?」

「資源もさっき補給されたが最低限しかないからな、演習も出撃も緊急時以外は出撃しないことに決めた」

二人は安心したような顔をした。

「そうか、それで私たちの部屋はいったい…」

「Admiral!今戻ったよー!」

プリンツが扉を勢いよく執務室の扉を開ける、後ろから時雨がやれやれといった顔で扉を閉めていた。


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