北の果てで
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88:名無しNIPPER[saga]
2018/02/14(水) 11:05:04.23 ID:RyfRHwcf0
「この子達は今あまり精神状態が良くなくてな、そっちでカウンセリングや息抜きを任せる。すまない、押し付けるような形となった」

「いえ問題無いです。既に3人分の部屋は掃除してありますので」

「助かる。では私はまだ本土でやることが残ってるからな、あとは頼んだぞ」

そう言って元帥は駆け足で船に乗り込んでいく。運搬用の車両も運び終わったのか次々と船のなかに戻っていき、最後の一両が乗り込んだかと思うと橋が上がって出港していった。

「さて、それじゃ3人とも俺についてきてくれ。君たちと同室を願う子もいるから仲良くしてくれよ?」

3人とも頷いてはくれたが返事はしてくれない。まだあったばかりだからだろうか。それに1人、やたらこっちに敵意を向けてくる子がいる。

「えっと3人の名前は分かってるんだが、顔と名前が一致しない。今のうちに教えてくれないか?」

3人ともなかなか口を開かない。かなり気まずい空気になったところで、一番背の高い子がようやく口を開いた。

「私が戦艦『長門』だ。そして軽巡『酒匂』に一番背の低いのが駆逐艦『雪風』だ」

これで名前がわかった。そして、誰が敵意を向けてくるのかもわかった。雪風が敵意の目でこちらを睨んでいる。これでは当分近付かない方が良さそうだ。時雨に何とかしてもらうとしよう。


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