北の果てで
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83:名無しNIPPER[saga]
2018/01/14(日) 21:53:19.71 ID:r6nqOlbi0
適当にほうきと雑巾、バケツを用意する。2つとも倉庫にあり、雑巾に関してはちゃんと乾かしていなかったのか、カチカチに凍ってしまっていた。水は雪をバケツに詰め込めるだけ詰め込め、暖炉で溶かして用意する。水はちゃんと別で用意してあるが、水分補給のためにもここで使いたくはなかった。

水を用意すると、二手に別れて掃除を始める。分け方としては俺と時雨、Верныйとプリンツ。仲間になりたそうにこちらを見ていた時雨を置いて、Верныйやプリンツを選んでいたら面倒くさい様なことになると直感が訴えていたため、時雨をパートナーに選んだ。

「それじゃ時雨、さっさと掃除を終わらせてしまうぞ。時雨は床にたまった埃を掃いてくれ。俺は雑巾で窓や壁を拭いていく」

「僕は良いけど、提督は水が冷たくないのかい?なんなら僕が…」

「大丈夫だ、暖炉で出来るだけ温めてきた。ぬるい程度だが冷たいよりはマシさ」

だが、油断していた俺はバカだった。窓を拭こうとして窓に雑巾を当てると、ぬるま湯がすぐに冷え窓に貼り付いてしまった。

「うおっ!?」

咄嗟に手を離したが、雑巾はピッタリと貼り付いている。外はそれほどまでに寒いのだろうか。ただでさえこの建物の中も寒いと言うのに、外がもっと寒いと思うだけで気が滅入ってくる。

「提督、大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ。それよりもこの雑巾、どうやって外そうか…」

「それなら、このぬるま湯をかけてサッと」

なんとか雑巾は取れたが、垂れた水滴が固まってしまった。雑巾よりはマシだと思い、壁を拭き始める。

「時雨、助かった。まさか雑巾が貼り付くなんてな」

「僕は提督に凍傷とかがなくて良かったよ」


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