北の果てで
1- 20
67:名無しNIPPER[saga]
2017/12/01(金) 20:25:48.65 ID:jnUIHnRP0
「Верный、戻ったぞ」

「あぁ司令官、ちょうど良かった。あそこの電話、誰からかかかってきたみたいだ」

「本当か?」

すぐに駆け寄り受話器を耳に当てる。

「もしもし、どなたでしょうか?」

『おお、ようやく声が聞こえたよ』

「げ、元帥殿!?」

提督が声をあげて驚いているとき、3人は暖炉の前で座っていた。プリンツは何やらソワソワと落ち着かずВерныйを眺めていた。

「Hi、えっと…ヴェルニー?」

「『ヴェールヌイ』だよ、どうかしたかな?」

「貴女ってSoviet unionの船だよね?」

「『元』ソ連艦だよ」

元という言葉を聞いた途端、プリンツは安堵した様子で大きく息を吐いていた。

「良かった〜…」

「なにが?」

「私でも良く分からないんだけどね?頭の中で『ソビエトに気を付けろ』って、言葉が繰り返し流れてくるの」

「へぇ、面白いね。刷り込みでもされたのかな?」

Верныйはプリンツの言葉に笑顔を見せたが、誰がどう見ても眼が笑っていない。プリンツはぎこちない笑みを浮かべ、その奥では時雨が大きなあくびをしていた。数分もすれば提督も受話器を戻し、暖炉の前に座りに来た。

「提督、何だったの?」

「資源運搬の開始と食料運搬の開始が今日の昼から始まるそうだ。これで飢え死ぬことは無くなるな」

「ハイ!Hamburgerもある!?」

「いや、流石に無いだろ…」

「なーんだ…」

「とりあえず初めの配給は3時間後だ。それまで待機するぞ」

「ハーイ…」

持ってきたタイマーを3時間後に設定し、これまで待つことにする。外へ出てもまだすることがない。それよりも中で暖まっている方が体にも良いだろう。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
95Res/50.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice