1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 22:56:35.11 ID:vKuk8wMb0
「五代......お前はどこに行ってしまったんだ......」
未確認生命体関連事件合同捜査本部の一条薫が思わず呟いた。その声がまわりに聴こえることはなかった。だけど仲間達も同じことを、考えているのだろう。
2001年1月30日。五代雄介とン・ダグバ・ゼバの激しい死闘が繰り広げられた。戦いの末にダグバは爆死。グロンギ族は絶滅したとされた。
激しい吹雪のなか、一条は倒れた両者を見ていた。しばらくすると彼は、五代に近づくために歩き出した。
けれども彼がようやく五代のいた場所に駆けつけたとき、すでにその身は消えていた。
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2:名無しNIPPER
2017/08/22(火) 22:56:56.80 ID:hDeOZizt0
ガミオ出るか?
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 22:58:20.14 ID:vKuk8wMb0
それから一週間が経った。ある日、愛知県近辺の海域に、直径10cmほどの石が二つ降ってきた。付近の住民はまったく気にしなかったが、この石がある事件を引き起こすことになる。
2月7日の明け方、漁師等は船に乗って網を引っ張っていた。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:00:22.92 ID:vKuk8wMb0
午前8時頃、愛知県警の刑事が町に訪れた。いつまでも漁船が帰ってこないことを心配した女性たちが通報したのだ。
本来海難事故は海上保安庁の管轄。しかし未確認生命体の仕業である可能性が考えられたため、このようなことになった。
「全員食べられていますね。これは未確認の仕業でしょう」
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:02:49.27 ID:vKuk8wMb0
その船は、被害者たちが抵抗したときに出来たと思われる傷以外はどこも壊れていなかった。
未確認生命体の中には、ルールを定めて殺人を行う者がいた。そのため、愛知県警はターゲットを漁師に絞った犯行と仮定し、県内全域に漁を禁じることを命じた。
この知らせはもちろん、捜査本部の耳にも届いた。
五代=クウガが未確認生命体を全滅させた。そう信じていた彼等にとって、そのしらせは衝撃が走った。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:04:10.81 ID:vKuk8wMb0
「捜査に私情を挟むな。それに桜井......お前はもし未確認の事件が起こる前に、未確認生命体の話をされたら信じたか? あんな常識はずれのことが起こったんだ。今更何が起きても不思議じゃない」
これに対して杉田守道は、あくまで提示された資料に基づいた見解を示した。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:04:46.04 ID:vKuk8wMb0
「なんだと!?」
「それって......まさか宇宙人の仕業とでも言うんですか?」
「笹山さん流石にそれは......ですよね? 一条さん」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:05:22.67 ID:vKuk8wMb0
「被害者の詳細は解りますか?」
桜井は被害者の共通点を見つけるためにこうたずねた。しかし犠牲者の数が多かったため、彼は答えることができない。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:07:05.52 ID:vKuk8wMb0
(キーワードは愛知県豊田市武節町と、死者141人......しかしB-9号は杉田さんと桜井さんが、B-1号は俺が倒した)
(二体も三体も生き残りがいるとは思えない。つまり審判のようなものは、もういないはずだ。なのにわざわざ縛りを設けて殺人する理由はなんだ?)
10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/22(火) 23:08:01.01 ID:vKuk8wMb0
2月8日未明。長野県の山奥にてうずくまっている男が一人。全身はボロボロになっているが、傷は驚異の回復力によっておおむね治っていた。
「よしっ! そろそろ行くか!」
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