【デレマス時代劇】一ノ瀬志希「しあわせの白い粉」
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24:名無しNIPPER[sage]
2017/08/19(土) 08:22:55.63 ID:GVuX5Nn80
早苗は職権を行使して、ある一軒に無理やり立ち入った。
やはり相手は怯えている。
その怯え方が妙だった。
早苗が履物を脱いで畳に上がると、表情が和らぐのだ。
肝心の話の方は、事前につかんでいたものと大差なかった。
早苗は帰り際に戸口を、それとなしに調べて見た。
だが小綺麗な雪駄と、年季の入った下駄のほかには何もない。
草鞋を結ぶときに軽く払ってみたが、何かが埋められている跡もない。
早苗は頭の隅にとっかかりを感じながらも、その長屋を辞した。
番所に戻ると、都が生温かい声で出迎えた。
「ご苦労様です。茶でも入れましょうか?」
特に成果を聞いてこないあたりが、また嫌らしく感じてしまい、
早苗はその申し出を断った。
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