「藤原肇がそれを割る日」
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34:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 20:40:53.88 ID:pXJ6Ifkk0
「………………」

 成型を終えたものを、おじいちゃんが厳しい表情で目利きします。

 この時間が一番、苦手です。



「…………何かを掴んだ気でおるようだな」


 歪な口を指差し、おじいちゃんがボソリと呟きました。

 その瞬間、私の心臓が大きく跳ねます。


「方向性は、悪くはない。が……強い思いがあろうと、それを満足に形にできんことには話にならん。
 まだまだ精進が足りんぞ」



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