「藤原肇がそれを割る日」
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25:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 20:16:44.30 ID:pXJ6Ifkk0
 実は、実家には月に一度、定期的に帰っていました。

 アイドルになることを許したとはいえ、おじいちゃんはまだ、私に後を継がせたいのです。

 私の技量が落ちることの無いように、工房に呼ばれては一緒に土をこねます。

「そんなの建前で、本当は単に肇の顔を見たいのよ。もちろん私達もね」

 とは、お母さんの弁です。


 7月下旬頃、連休をお互いに確保できた私と夕美さんは、一緒に岡山へ行きました。

 お父さんは夕美さんのファンらしく、しきりに工房の高い水差しを彼女に薦めようとします。

 おじいちゃんは、そんなお父さんを一喝し、私達に向き直りました。

「来なさい」



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