15:名無しNIPPER[saga]
2017/08/14(月) 23:45:13.48 ID:7ZBN3l0J0
誰かが持ってきたマスターキーが、人だかりの先頭にいた拓海に渡り、ドアが開く。
音の濁流に視界を塞がれた。
妄想を振り払った。部屋の奥には、こちらに背を向けただりーがいた。
だりーがギターを弾いていた。あの伝説のライブと寸分狂い無く。
ありえない、誰かが呟いた。そう、ありえなかった。
だりーの技量がどう、とかじゃない。その頭にはヘッドホンがあり、そのコードは、音源に繋がれていた。
じゃあこの音はなんだ?
熱帯民族の打ち鳴らすようなドラム、脊髄を直接爪弾いてくるベース、唇べったりのマイクに吹きかけられるなまあたたかいボーカル、
とうの昔に生産終了したレスポールの金切り声、
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