ダイヤ「貴女と選んだ」千歌「道の先で」
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52: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/09/03(日) 06:53:36.59 ID:TCQYYDI0o


曜が声を挙げて、私に詰め寄ってくる


善子「な、なに…?」

曜「花丸ちゃん、泣かせちゃダメでしょ?」

善子「……はい?」

曜「さっき、沼津の商店街がざわついてたから、何があったのか聞いてみたら……黒髪でお団子作ってる子が、栗色の髪の子とケンカしながら、港の方に行ったって言われて……」

善子「あ、あー……」


そういえば、日曜の人の波の中でずら丸が叫ぶのを無視して、ここに来たんだった。

確かに周りの人から見たらケンカしてるように見えなくもないかもしれない。


曜「それに栗色の毛の子は泣きながらついていってたって聞いて……それで慌ててここまで来たら、ホントに善子ちゃんと花丸ちゃんいるし。花丸ちゃんは目元真っ赤で泣き腫らした後だし……。」


しかも、完全に私が悪者にしか見えないオマケ付きじゃない!


曜「二人がホントに仲良しなのは知ってるから、ケンカなんてしないで……お願いだから。悩みがあるなら相談に乗るから……」

花丸「あ、いや、えっと曜さん……! これはそういうことじゃなくて!」

曜「善子ちゃんに言いくるめられちゃったの……? 善子ちゃん、普段は善い子なのに、怒ると主張強いところあるもんね。大丈夫、私がちゃんと中に割って入ってお互いの主張を聞くからさ」

花丸「え、えっと……」


曜はもう完全にケンカの仲裁に入る気マンマンだった。

はぁ……今日もなんだかんだで不幸ね。……ずら丸が泣き止んだからいいけど。





    *    *    *





曜「──ごめん善子ちゃん!」

善子「……ん」

曜「じゃなかった、ヨハネちゃん! 私のはやとちりでした!」

善子「……まあ、もういいわよ。ずら丸泣かせたのは事実だし。」

花丸「え、えっと……マルからもごめんね、善子ちゃん」

善子「だから、もういいって……一度、ルビィのこと、ちゃんと腹割って話す機会を伺ってたところはあったし。あとヨハネだからね。」


曜に事情を説明するためにコーヒー店まで移動してきたわけだけど……

最初は私を叱る気マンマンだった曜も話を聞いてるうちに事情を察してきて、自分の早とちりだと気付く過程で顔が羞恥なのか、焦りなのか赤くなったり青くなったりしてるのは見ていて面白かったけど。

最終的には平謝りされて、それはそれで困るという状況になっている。


曜「……でも、そっか。花丸ちゃん、ルビィちゃんのこと……そんなに悩んでたんだね。」

花丸「……あはは、でも結局マルの取り越し苦労だったわけで……」

善子「そうは言っても、このあとじっとしてられる?」

花丸「……それは、その。……たぶんそれしかないんじゃないかな。」

曜「……二人とも、ルビィちゃんの真意はわかってるんだよね?」



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