ダイヤ「貴女と選んだ」千歌「道の先で」
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11: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/08/12(土) 10:14:11.85 ID:Tx30bpDoo

ダイヤ「……るび……ぃ……」


ダイヤさんがルビィちゃんの名前を呼んだ。


ダイヤ「……ごめん……なさい……」

千歌「……」


また、夢を見てるのかな。

さっきまでおだやかだった寝顔が少し息苦しそうになっていた。

私はダイヤさんの手を優しく握る。


千歌「だいじょぶだよ……」

ダイヤ「ん……。……すぅ……すぅ……」


私の声が聞こえたのか、またおだやかに寝息を立て始める。


ダイヤ「ちか……さん……」

千歌「ここにいるよ」


私がそう言葉にしたら、繋いだ手が少しだけ強く握り返された気がした。

……まだ、朝も早いから。

しばらくはダイヤさんが落ち着いて眠っていられるように。

こうしていようと思う。





    *    *    *





もはや見慣れた便箋。

ただ、見慣れていないことがただ一つ。

そこに書いてある宛名はわたくしの名ではなく。

…………。

いつか来る未来だとわかっていたはずなのに。

自分でそうなる道を選んだはずなのに。

その便箋の宛名を見て、わたくしはうろたえずにはいられなかった。





    *    *    *








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