41:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:20:00.70 ID:5FDHqpH0O
夕食を終え、風呂を終えた私は、寝る前に今日一日の事を柱島の人事部に打電した。人事部から私あてに電報で次のような命令が下っていたからだ。
「一、司令官は、今日より毎日一度は柱島泊地人事部に貴泊池の状況を報告・打電すること。主観的に気になった事についても報告すること。なお、打電内容は司令部内外の者には秘密にすること」
いったい何の為なのかは分からないが、まぁ、命令なのだからしょうがない。
打電を終えると、私は席から立とうと椅子を半回転させる。……ん、なんだこれは?
私は、ふと窓枠下の木の壁に、文字が彫られているのを見つけた。
それは愛々傘であった。
「これは…………」
そこには、『シレイ/フブキ』と彫られていたが、その上に痛ましくも無数の切り込みが入っていた。これを消し去りたい強い意志が感じられた。
まぁ、司令部庁舎は一代限りのものではないし、転属で出て行くときに恥ずかしくなったんだろう。私はそれに少し触れて微笑すると、立ち上がり、部屋を後にしたのであった。
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