3:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 12:50:59.29 ID:5FDHqpH0O
「――司令官??」
「ああ、はじめまして」
私は若干、頭を下げて女子高校生にしか思えない目の前の女子に対して挨拶する。この子がその艦娘なのか。間近に見るのは初めてである。
「ささっ、早速入りましょう!!」
五月雨はそう言い、私に背を向ける。そして、足を踏み出す。あ、そこは桟橋の桁がないとこだ。
「あ」
「あ?……わあわわわ!!」
ドボン。
出会って数分で、彼女は海の底へ……。なんという注意力のなさ。
「し、司令官っ……!!」
「あ、ああ」
私は浮き上がってきた五月雨の手を引っ張った。出会ってすぐ、艦娘というのに触れる事になり、嬉しいのか不安なのかよく分からない感情になった。因みに彼女の手は人間そのものだ。もちろん、艦娘は人間だから人間の感触なのだが……。
「ご、ごめんなさいっ! 私、ドジなんです!」
上官から聞いていたので、分かっていたが、ここまでとは。
と、彼女のスカートの裾に若干血が着いているのに気付いた。ももを擦ったのだろうか。
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