196:名無しNIPPER
2017/09/21(木) 13:22:59.15 ID:yoGsi3kr0
それから少しして、最初に会話を切り出したのは妹であった。
「そいえば、五月雨ちゃん。私が今日昇進したら、お願い一つ聞いてあげるって言ってくれたよね〜」
「う、うん。そうだよ」
「じゃあ、前から言ってたあれでお願いね!」
「あれって何ですか〜?」
「もうもう五月雨ちゃん、とぼけちゃだめだよー。五月雨ちゃんのお部屋で一緒に寝るって約束したじゃん〜」
五月雨はその言葉に困惑した表情をみせる。
「北上さん、それは私、困っちゃうよ〜。私の部屋、見られるの恥ずかしいもの……」
あれ、五月雨は彼女の部屋を妹にも見せたことがないのか。なんか意外である。
「そんなこと言わない言わない! 私たち、『家族』でしょ? だったら水入らずで恥ずかしいとこも見せてよ〜」
「うううっ、私が北上さんの部屋で寝るのじゃだめなの??」
「それは、前にも何回かしてるじゃーん。だから今度は私が五月雨ちゃんの部屋に行って一緒に寝たいよ〜。まだ一回も五月雨ちゃんの部屋みたことないしさ〜」
妹はワイングラスを片手に五月雨にねだった。
「恥ずかしいよ。恥ずかしい、恥ずかしい……!」
五月雨の方は恥ずかしいの一点張りである。やっぱり五月雨はむっつりすけべなのだろうか。部屋に入ったら淫らなおもちゃやらなんやらがあるのかもしれない……。
ああ……。
あ、いや、私は紳士である。五月雨が部屋でそういうことをしている事をしているのを妄想していたわけではない。
214Res/213.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20